自然体に立ち返るためのメモ術
──記録して、見返して、整える。1日5分の小さな習慣
日々の暮らしの中で、気づけば余裕がなくなっていたり、なんとなく心と身体がちぐはぐな感じがしたり。そんなとき、ほんの少し立ち止まって、自分の内側に目を向ける時間があるだけで、流れは静かに整いはじめます。
このメモ術は、そんな「自然体に戻る感覚」を支えるための、やさしい習慣です。特別な準備はいりません。1冊の小さなノートと、書くためのペンがあれば十分です。
このメモ術の基本
- A7以下のノートがおすすめ(ポケットに入る小ささ)
- 日記とメモは、同じ一冊にまとめて構わない
- 書き始める前に、必ず「日付」を記入する
- ノートの形式(無地/方眼など)は自由でOK
大切なのは、「続ける」ことではなく、「戻ってこられる場所をつくる」こと。うまく書けない日があっても、それも自然な流れの一部です。
5つのステップ
STEP1:朝と夜の5分日記を書く
毎日、同じ2つの問いに答えます。
- 朝:「今日を素晴らしくするためにできることを3つ」
- 夜:「今日を良くするためにできたことを2つ」
朝に今日の方向性を定め、夜に静かに振り返る。その積み重ねが、心と行動の軸を少しずつ育ててくれます。
STEP2:朝の行動指針をノートに書いておく
朝の日記で出てきた項目の中から、特に意識したいものを1〜2個選び、ノートの上部や空きスペースに書いておきます。
ふとしたときに見返すだけで、少しずつ「戻ってくる感覚」が育っていきます。
STEP3:思ったこと・感じたことを書き出す
日中、心が動いた瞬間や、何かを感じたときには、そのままの言葉で、短く書き留めてみましょう。
- うれしかったこと
- モヤっとした場面
- 身体の感覚
- ふと浮かんだ言葉やひらめき など
書き方にルールはありません。箇条書きでも、一言でも、ただのキーワードでも大丈夫です。
STEP4:夜にノートを開いて、静かに振り返る
帰宅後や眠る前など、落ち着いたタイミングでノートを開き、今日のページを眺めてみてください。
読み返すだけでも十分。気づきがあれば、ひとこと書き足してみるのもいいでしょう。
STEP5:夜の問いにこたえて、1日を締めくくる
最後に、夜の日記として、今日できたことを2つ書きます。
- 夜:「今日を良くするためにできたことを2つ」
どんな1日だったとしても、良かったことを見つけて言葉にする。その小さな積み重ねが、自分を少しずつ肯定する土台になっていきます。
道具のこと
この習慣を支えてくれるのは、「小さくて、いつでも開けるノート」と「お気に入りのペン」。
- サイズはA7以下の、持ち歩きやすいもの
- ノートの形式は自由(無地でも、方眼でも)
- ペンも一緒に持ち歩けると便利です
外出先でも、静かな時間でも、気が向いたときにすっと開けるような、やわらかな存在を選んでみてください。
おわりに
自然体とは、何かを加えることでつくるものではありません。むしろ、余分なものを手放していった先に、ふっと立ち現れてくるものです。
このメモ術は、あなたが本来の感覚に戻っていくための、小さな入り口です。まずは、日付を書くことから始めてみてください。今日、あなたが自分にかけたい言葉を、そっと一言、書き留めてみましょう。